J86: PhotoScore Ultimate で読み取り精度を向上させるコツ

PhotoScore Ultimate を使用してスコアの読み取りをする際、読み取りの結果が思い通りにならない場合、以下の点をお試しください。多少読み取り精度が向上する場合があります。

■ グレースケールでスキャンする

楽譜をスキャンするときに、カラーモードでスキャナからスキャンすると、PhotoScore はうまくスコア上のオブジェクトを認識できない場合があります。グレースケール(または白黒モード) でスキャンをすると、オブジェクトと用紙の区別がはっきりしますので、読み取り精度が上がります。

PhotoScore 上でスキャンを実行した後、お使いのスキャナのドライバが表示されますので、そちらで設定を行ってください。読み取りモードを「グレースケール(白黒) の 8ビット」に設定します。

※ お使いのスキャナによってメニュー名や設定場所が異なります。設定場所が分からない場合には、お使いのスキャナの説明書等をご参照ください。

■ 解像度を上げすぎない

PDF ファイルや画像を開くとき等に、読み込み時の解像度を尋ねる以下のような画面が表示されます。

ここでは、読み込むスコアに適した解像度を選ぶようにしてください。解像度が高ければ高いほど読み込みの精度が上がるというわけではありません。

それぞれの楽譜の解像度最適値は以下の通りです。解像度を上げてスキャンした際に、あまり読み込みの精度に効果が現れない場合には、逆に解像度を下げてみてください。

五線の高さ解像度
6 mm またはそれ以上200 dpi
4~6 mm300 dpi
3~4 mm400 dpi
手書き楽譜300 dpi

■ 自動スキャンを解除して、読み込み状態を確認する

PhotoScore Ultimate には初期設定で、「ファイルをスキャナからスキャンした後、直ぐに読み取りを始める」という自動スキャンが設定されていますが、スコアの読み取り精度に問題がある場合は、この設定を解除すると改善される場合があります。手順は以下の通りです。

1. [ file ] (Mac: [ PhotoScore Ultimate ]) > [ Preferemces ] を開き、[ Scanning ] タブの [ Automation ] 欄にある [ Read Pages After Scanning/Opening ] のチェックを外します。

PhotoScore Ultimate 5 (日本語版の場合)は [ ファイル ] (Mac: [PhotoScore Ultimate]) > [ 環境設定 ] を開き、[ スキャニング ] 画面の [ オートメーション ] 欄にある [ スキャン後またはページを開いた後にページを読み取る] のチェックを外します。

2. スキャナからページをスキャンしたり、左側の [ Pending Pages ] ([ スキャン済みページ ] ) をダブルクリックすると、右側の画面にスキャンしたスコアが表示されます。

3. 右側のスコア画面の上に表示される、[ Locate staves ] ([ 譜表の検出 ])をクリックします。

4. スキャン画像の上に青い線が表示されますので、その青い線が正しく五線の上に表示されているかどうかを確認してください。スキャンした画像が曲がっている場合には特に注意して確認します。また、正しい線数が認識されていない場合には上下キーで正しい幅を記憶させます。

5. きれいにスキャン画像の 5 線と青い認識の線が重なったら、[ Read this page ] をクリックします。読み込みが完了すると、[ Read pages ] に表示されますので、ダブルクリックして右側に表示させてください。

■ その他の確認事項

・ 見開きのページ(2ページ分) を読み込むことは出来ません。必ず 1 ページずつスキャンしてください。

・ 厚い本のようなスコアをスキャナでスキャンする場合には、本の綴じ部分にご注意ください。スキャン時にスコアに影が入ってしまうと、PhotoScoreは正しく情報を読み取る事ができません。

Neuratron 社の Web サイトにもスキャンに関するヒントが掲載されていますので、ご確認ください。

PhotoScore サポート FAQ

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